落ちこぼれの天使がいました。
とても気が小さくて、引っ込み思案。
弱虫な天使です。
その天使が薄幸の少女に恋をしました。
青年に姿を変えた天使は、どんな時も少女を励まし続けました。
そして、誓いました。
どんなことがあっても、僕がこの子を守ってあげる、と……。
落ちこぼれの天使と薄幸の少女の物語。
少女は青年に姿を変えた天使に心を開き、いろいろなことを相談します。初恋のことも……。
天使は時に傷つきながらも、無償の愛で少女を支えます。
でも、やがて2人に別れが訪れます。
そして、再会……。
2006年完成。
旅に出た。
西アジアのまだ内戦が続く地域だ。
空腹の私は、1軒の食堂にたどり着いた。
しかし、店の前では、父と息子が激しい口論をしていた……。
「旅に出た」の第3弾。
親子は内戦についてそれぞれの立場で熱く語ります。
でも、どんなに対立しても、そこはやはり親子です。
ラストの息子の行動が全てのような気がします。
2014年完成。
ベランダに、ほおずきが立派な実を付けた鉢が置いてある。きっと妻が育てたのだろう。妻はほおずきが好きだから。亡くなった母と同じで。
母ちゃんのところへいこうか……。
子供の頃、酔って家に帰ってきた父は、私を起こしてこう言った。
最愛の妻を亡くした父とその息子とのお話です。
「ほおずき」なのか、「ほおづき」なのかは、物語を読んでもらえればわかります。
小学生の頃、よく学校帰りに、わざわざ茂みの中に入り、木の実や果物をとって食べながら帰りました。
田舎でしたので。
赤いほおずきも食べましたねえ。口の中でコロコロ転がしながら。
で、歯を立てて噛むと、一気に酸味が口いっぱいに広がりました。
2014年完成。