男はかつてヨーロッパで活躍した有名なピアニストでした。
特に、彼が弾くショパンの「別れの曲」は聴く人誰もが一瞬で涙するほどでした。
しかし、第2次世界大戦中、ドイツの憲兵に右手を撃たれてから、彼の右手は動かなくなり、二度とピアノが弾けなくなりました。
戦後、酒浸りの毎日をおくり、すっかりすさんだ生活をしていた男でしたが、ある夜、1匹のねずみと出会って……。
男はねずみと出会って、奇跡の復活を遂げます。
しかし、月日が流れ、そんなふたりにも遂に別れの時が訪れます。
作品中の「別れの曲」はラストを含めて、この物語にピタッとはまっている気がします。
これも、子供が少し背伸びをして、大人が童心に戻って読める「児童文学」というよりも、「おとな文学」です。
普段書きものをしている時は音楽が欠かせません。
そのため、カフェで書きものをしている時が多いです。
心地よい音楽が常に流れていますから。
特にジャズが落ち着きます。
で、ついおかわりをして、長居してしまいます。
優しく笑顔で接してくれる店員さんに甘えて……。
カフェのみなさま、いつもご迷惑かけてすみません……。
2013年完成。