たそがれ駅     (2016年4月出版・2019年7月再出版)

 午後10時少し前、酒に酔って電車の中で居眠りをした俺は、いつも乗り降りしている駅名を聞き間違って、見知らぬ駅に下りてしまった。

 たそがれ駅。

 そこには、どこか懐かしいブリキのロボットの駅長もいて……。

 そして、改札口を抜けた俺は、小学校5年生の頃の、盆祭りで賑わう祖母の住む田舎町を彷徨った。

 子供の俺との遭遇。

 大好きだった裕子。

 別れた父からの贈り物。

 そして、辛かった過去。

 その全てを俺は思い出していた。

 そして、今の俺はというと……。

 

 たそがれ駅。

 そこは数年に1度だけ現れる幻の駅……。


 去年の11月以来の久々の出版です。

 その間、ホームページを作ったり、新作を3つほど書いたり、EPUBのことを調べたり、出版できるところをいろいろ探したりして、とにかく本を何冊も読んで、毎日知らないことの勉強ばかりで、大変でした。

 で、やっと出版までこぎつけました。

 何度も言いますが、正直なところ、ホッ、です。

 今度はメディバンさんからの出版です。

 若い人のマンガやイラストの作品が多いので、最初は「どうかな?」と思ったのですが、何事も挑戦です。

 張り切って、カメラ片手に散歩して写真を撮り、表紙も自分でデザインしたのですが、ダウンロードできませんでした。トホホ……。

 

 さて、「たそがれ駅」は電車内で居眠りして、間違えて違う駅に下りてしまったことから物語が始まります。

 でも、これって、誰もが1度は経験したことがありますよねえ。

 題名の「たそがれ駅」は、「まだまだたそがれてんじゃねえぞ、俺」の気持ちも込めて? 

 

 ※今回、2019年7月に再出版しました。

  3年振りに作品をじっくり読み直してみると……。

  やっぱり我ながらおもろい、うん。

  以上。