1人の若い女性が、やっとのことで「おもひで屋」にやってくると、いつもの草食系男子の店主が柱時計を見ながら、狭い店を右往左往していた。
そして、その店主はこともあろうに、客である女性に店番を強引に頼んで、店を出てしまった。
残された女性は、ただひたすらに「お客さんが来ませんように……」と祈るのですが、祖父の蓄音機を探している青年が現れて……。
クスッ、ホロッの「おもひで屋」の第3弾。
遠い記憶、あなたが再び逢ってみたい思い出の品は何ですか……。
今回は、店主が店番をお客さんに任せていなくなることから始まります。
そして、その女性客が同じく客として訪れた青年とのやりとりで物語が進展していきます。
女性と亡くなった母とレコードの思い出。
青年と祖父と蓄音機の思い出。
そして、店主がいなくなった理由。
それらが最後に結びつきます。
今回は3人称で書きました。
2013年完成。