ある駅前の商店街の一番はじっこにある、古くて小さな喫茶店。
ここはおじいさんが一人で切り盛りしていて、訳あって夜だけ開くお店です。
しかも、営業時間も定休日も決まっていません。
ある夜、この店に10歳くらいの少年がやってきました。
どうやら、この少年も店のおじいさん同様、訳ありのようで……。
店のおじいさんと客として訪れた少年とのお話。
この店の壁には、昔から恋人同士の落書きがたくさん残っています。
そして、ラストはなぜ夜だけお店が開くのかが明かされます。
あえて昭和的な「ブラックコーヒー」という題にしてみました。
今はもうよっぽどの古い喫茶店でも見られませんよね。
2005年完成。
広い広い高原の小高い丘の上。
穏やかな昼下がり、うさぎさんがベンチに横になって、気持ちよさそうに眠っています。
そこへ、いろいろな悩みを抱えた動物たちがやってきます。
そんな彼らに、うさぎさんはムニャムニャ寝言を言うのですが、それがとってもいい寝言でして……。
たまに書きたくなる、ちょっとふざけた作品の1つ。
うさぎさんはただ眠っているだけで、ムニャムニャ寝言を言うのですが、その一言が訪れた動物たちの心を和ませます。
でも、本当にうさぎさんは眠っているのでしょうか。
2015年完成。
挿絵作家のあなたが取材先で事故で亡くなった。
その後、憧れの風になったあなたは、幼子のタケルと飼い犬のチビの前に現れた。
でも、私には……。
私には、どうしてもあなたが感じられなくて……。
挿絵作家の夫とその妻の物語。
テーマは、やはり「愛」です。
ん~、羨ましい……。
ラストは砂絵。
浮かぶのに、相当苦労しました。
絵かきを主人公とする物語が多いのは、自分が絵がヘタだからでしょうね。
ちなみにこの作品、阿部芙蓉美さんの「ブルーズ」というアルバムを何度も聴いて書きました。
2015年完成。