写真館を営む石丸兵衛は決めていた。
そろそろ店を閉めようと。
ある日、店の後片付けを手伝っていた孫の純一が、棚の奥から一枚の古いセピア色した写真を見つけた。
それは、戦時中に兵衛が撮った女性のヌード写真だった……。
戦時中、思うような男女の交際が認められなかった時代のお話。
既婚者でありながらも、戦地に行った好きな男のために、ただひたすらに無事を祈って写真を送る女性。
やがて、そのことがバレてしまいます。
そして、たくさんの時が流れて、その孫の女性が写真館を訪れます。
悲しい物語かもしれませんが、最後の最後はホッとすると思います。
2008年完成。
会社をリストラされた私は、家にも戻らず各地をさまよい、3か月後、雪国の田舎町にある1軒の食堂にたどり着いた。
そして、3日間何も食べずに空腹だった私は、すっかり自暴自棄になり、無銭飲食をしようとした。ポケットにナイフを忍ばせて。
しかし、食堂に入ると、80代の腰の曲がったお婆さんがいて……。
これもオモいお話かもしれません。
でも、そんな主人公にも必ず手を差し伸べてくれる人(?)がいて、心落ち着く場所がある。
私達はそれを探し続けて、探し求めて、生きているんでしょうね。
生きていくんでしょう。
2006年完成。