かつてムジャキな子供だった人達への童話2(2019年3月再出版)

ばんそうこう少女ノンちゃん

 ばんそうこう少女ノンちゃんは、今日も大忙し。

 元気のない人を見つけては、ばんそうこうをはっています。

「元気出してね」と、はげましながら。

 ペタッ。

 ペタッ。

 ペタッ、と。


 いつもはみんなを励ましているノンちゃん。

 でも、ラストはそんなノンちゃんもみんなに励まされます。

 励まし励まされ。

 支えて支えられ。

 そんなことがこの物語のテーマです。

 ノンちゃんのような人、身近にいるといいですよね。

 2009年完成。

UFOが地球侵略にやってきた

「フフフ、ここが地球か。なるほど。高度な文明があると見える。我々の星になるには、申し分ない」

 深夜、みんなが寝静まった頃、恐ろしい宇宙人がUFOに乗って、地球にやってきました。

 地球はこのまま宇宙人に侵略されるのでしょうか。

 そんなの……。

 そんなの、絶対にいやだ。


 心配しないでください。

 地球は犬と男の子と河童のおかげで侵略されずにすみました。

 これも、時々書きたくなるくだけたお話。

 最後の「なんのこっちゃ」が全てです。

 2008年完成。

最後の運転

 おじいさんはバスの運転手。

 地域の人達に愛され、家族に支えられ、長い間仕事に励んできましたが、今日で定年退職を迎えます。

 そんなおじいさんにも、たった一つだけ辛い過去がありました。

 それは、かつて道に飛び出した子ぎつねをバスではねてしまったことでした……。


 おじいさんの最後の運転を見届けて感謝を伝えにくる町の人々。

 そして、子ぎつねの母親も。

 ラストは、やはりおじいさんを支え続けたおばあさんの登場です。

 2000年(?)完成。